ディープインパクトの引退について。

まぁ仕方ないな。
十二分に予想できることではある。
近年の競馬の傾向として、有力馬は非常に早い段階で引退することが多い。
日本はそれほど目立つほどではないが、海外では顕著だ。
ちょうどいくつかのニュース番組でも出ていたが、
「神の仔」ラムタラが引退した時は大ニュースになった。
ラムタラは、準重賞でデビューし、3歳時にイギリスダービー、
キングジョージ6世&クィーンエリザベスダイヤモンドステークス、
凱旋門賞の3つを勝ち、そのまま引退した。
まだ3歳、このまま行けばどれだけ強くなるんだ、と思われたものだけれど。
あのテンポイントの運命を思い出す競馬ファンも多いだろう。
近年だと、サイレンススズカ。
能力があればあるほど、故障する可能性は高くなる。
サイレンススズカだけじゃない。
ライスシャワーや、ホワイトベガだって、儚くターフに散った。
サラブレッドの脚はガラスの脚、なんてのは決して比喩に過ぎないわけじゃないのだ。
ま、今の段階で引退する、のはある意味真っ当ではあるのだ
ただ、気になることが一つ。
年内、あとどれだけのレースを使うか、ということだ。
伝えられる報道だと、どうやら天皇賞・秋には出るようだ。
春の天皇賞馬であるディープインパクトが仮に勝つことがあれば、
史上5頭目の天皇賞春秋制覇になる。
1980年までは、一度天皇賞を勝った馬は二度と出れない制度だったとはいえ、
過去名だたる名馬が達成できなかった大変な記録だ。
3200mの長距離レースである天皇賞・春、2000mの中距離レースである天皇賞・秋。
この距離差を埋める能力は、大変なものなのだ。
また、近代スピード競馬における種牡馬にとって、
古馬になってからの中距離GIレースの勝ち鞍は非常に大きい。
そしてジャパンカップ。
凱旋門賞での敗戦を受けて、国際GIレースであるジャパンカップの意義はより大きくなった。
まぁ相手がどうなるかの問題はあるけれど、ここは是非勝って、
世界最強レベルであることを証明したいところ。
予定では、ハーツクライも出走を予定している。
JRAも、恐らくレイルリンクを始め強豪招致にやっきになるだろう。
恐らく引退レースになると思われる、有馬記念。
昨年の取りこぼしもあり、ほぼ出走は確定かと思う。
日本で最も馬券が売れるレース。
ハーツクライなど強豪がそのまま出るかどうかはわからないが、
記念碑的なレースになりそう。
とまぁ、見所は一杯あるわけだが、この3つのレースはいずれも激戦になる。
過去、年にこのレースを全勝した馬は、ゼンノブロイとテイエムオペライオーしかいない。
しかも、ディープインパクトは、凱旋門賞というとてつもなくきついレースをしている。
3つとも出るのは、かなり負担がかかることには間違いない。
当初は、天皇賞・秋は回避すると思われていたんだが。。。。。
これでケガでもされたら、元も子もないのだ。
おそらく、GIの勝ち鞍数も関係してると思われる。
皇帝シンボリルドルフ、テイエムオペラオーが持つGIの最多勝利数は、7。
今現在ディープインパクトはクラシック3冠を始め、5冠馬だ。
あと3つ勝てば、皇帝を超えることになる。これが狙いだ。
テイエムオペラオーが4歳時にGI5連勝を含む圧倒的な力を見せたにもかかわらず、
5歳時には春のGIを1勝しただけでその後結局勝てなかったように、
ディープインパクトといえど簡単な記録じゃない。
うーん。
大丈夫かなぁ。
3レース、全部使うことが良いことなのか。。。

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