空が高い。
空を見上げることって、案外少ない。
たぶん他人よりは見上げているんだろうけど。
天頂を見上げるなんて、ほとんどないんじゃないか。
ねっころがったりでもしないと、本当の真上なんてそう見ることはない。
不思議な感覚に襲われる。
上下が無い世界、のような。
正面に何か中空があって、左右上下に円状の風景が広がる。
世界は丸いんだ。
どこにいようと、きっとそう。
最近部会というものが出来たので、月一度は本社に行く。
今日はその日。
早めに仕事を切り上げて本社へ。
本社付近は、いつも風が強い。
たまにしか帰らないので、色んな手続きをする。
貸してたものを返してもらったり、頼まれたものを渡したり。
すっかり寄る場所が減って、どこか寂しい。
最近入社した大学の先輩が、いるかどうか覗くともういない。
ご飯食べにいったんじゃない?と同期に言われ、帰り際電話してみると、
ちょうど電車にのってすぐだったらしい。
最寄り駅にある、もんじゃ屋さんで落ち合う。
久しぶり。
新人の頃は、結構来てたんだけど。
いい時間になったころ、もう一人、同じビルの別の会社で働いている大学の先輩もやってくる。
平日の店内は最初随分静かだったけど、
イイ時間になってからあっという間に満員。
夜遅いほうが混雑するもんらしい。
日本人は、働き者だ。
ヒトは過ちを犯すからヒトなんかなぁ。
後悔が無くなったら、確かに苦悩は無いが輝きは失うかもしれない。
大多数の人にとってスペシャルになるより、大切な人のスペシャルになるほうが、
よっぽど幸福で当たり前のように思うけれども。
なんだか時代はそうさせてくれないらしい。
みんな知ってること、がみんなできることになれば、いいな。
未来は残されたモノの為にある。
過去は、力強い財産になる。
そうなれば、いいな。
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